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第11話

やっと、部長に告げる。
ちょっと言いづらくて・・・と添えると、
パートさんと社員は基本的に「違う」だろ?といわれた。
リストラされるパートさんは私の前に座っていた。
言いづらかったのは、それだけの理由では
なかったんだけど、ま、そういうことにしておいた。

Aさんは2月が予定日なので12月一杯で産休に入る。
彼女の雑務は、とりあえず私が引き継ぐことになった。
FAX用紙の注文とかそういうやつ。
でもこれって、届いた紙を所定の場所にうつすって
仕事が含まれてて、およそ妊婦の持つべきものでは
ない重さなのだ。低い位置にかがんでもつってのは
結構お腹が大きくなると辛い。当然、そこらにいる
男性諸君の手を借りることになるのでした。

11月半ばに入ると、恐怖の胃のもたれ、いわゆる
「つわり」が本格的にやってきました。
前回同様、またまた「吐く」ことがなく、ただ胃が空腹時に
痛むというやつでした。
仕方なく、ちまちまと飴やらなにやらをつまみます。
すると当然のごとく体重は増えます(泣)。

てなワケで、またまた体重は
増加傾向にありました。
うわ〜ん。
前回はどうにかなったけど、二人目ってみんな戻ってないぞ〜。
こんなんで増加のまま、戻らなかったあかつきにはどうなるんだよ〜。
そういう危機感を覚えながらも、ちまちま食べていました。
だって痛いんだもん。え〜ん。
痛い・食べる・増える・なげく(頭に戻る)って感じでした。

このつらい時期は12月半ばでようやく終わるのですが、
私の体重は例のごとく、しっかり
+3キロという状態だったのでした。

トホホ・・・。
戻るのかよ、これからクリスマス、お正月と続くのに。
頑張って運動しよう!と心に誓う私でした。

                                 続く

  

  

感想メールです。

 「お久しぶりです!
 妊娠中ってやっぱり眠いですね。
 (やはりつわりはなかった)
 毎日息子と共に早寝の毎日を送ってます。
 今5ヶ月だけどお腹が異様におっきくてコワイ。
 どう見てもこれ6ヶ月だよってくらい。
 うわーん!忘年会・新年会に着れる服がないや。
 でも赤ちゃん動いてるし元気そうだからよしとしよう。
 では、お忙しそうですが、がんぱってくださいね!」

妊娠中の実況報告でした。
もうすぐ犬の日に腹帯ですな。って今腹帯しないんだよねー。
でも寒さよけにはなるよ。

第12話

12月5日。
3度目の通院。
相変わらずまだ腫れてる卵巣。
いい加減治まって欲しいもんだ。
このままだと切る羽目になる。
うわ〜ん、それだけはいやだ〜。

今日の通院は瑞穂といっしょです。
私が受診してるのを不思議そうに見ていました。
もちろん保育園はお休み。
で、その理由は母親学級の同窓会があるからなのです。
場所は宮代町のコミュニティーセンター。
私の通っている病院から車で20分位の場所だったので
診察後、向かう予定でした。地図を見ながら、行ったことも無いところに
行くんだから私も進歩したもんです。
少し迷ったけど、なんとか見つけて無事到着。
子供の遊ぶ場所もおもちゃもふんだんにあって、瑞穂は大喜び。
一応マタニティもどきの格好だったのでみんなに
 「二人目??」
 「おめでとう」
 「予定日いつ??」
などとと着いた早々、聞かれまくり。

 「一応おめでたなの。でも卵巣腫れてるんだよ。切るかもしれないの。怖くって。」
 「あららら。でもそれで流産にはならないんでしょ??」
 「たぶんそうだと思うけど。」
 「それなら大丈夫だよ。そうそう○○さんは駄目だったみたい。」
 「そうなの?」
 「うん。」
 「うちもこの間駄目だった。」
 「あらら。」

今日は10人位来ました。
話題はいろいろ。
二人目が駄目に・・・っていうことからはじまって
子供の事全般にいろいろ話しをしました。
その時、私も今生理きてないんだよねーという人が一人いて
おめでただといいねぇ・・・と話したけど。
その後、春3月の同窓会の時、お腹が大きくなかったので駄目だったようです。
出産体験記Tにも明記したけど、どうして駄目になっちゃう人が多いんだろう。
それも二人目・・・。
いろんな話をしながら、3時位までここで遊びました。
子供達は、クリスマスツリーの側でみんなで写真とったり、お菓子食べたり
沢山のおもちゃであそんで楽しそうでした。
帰り際、瑞穂は帰りたくな〜い!とごねました。よっぽど楽しかったらしい。
でもお昼寝してないから、おうち帰って寝なきゃ駄目だよ、と促しなんとか車へ。

 「ママ、またこようね。」
 「そうだね。」
 「面白かったよ、瑞穂。」
 「そう。よかったね。」

車が走り出し、こんな会話を交わしたかと思うと、パタっと寝てしまった。
おやおや・・・。
疲れたんだねぇ・・・。

卵巣・・・。
切らずに済むものなら、そうしたい。
大丈夫、大丈夫、腫れは必ずひく・・・
そう思いながら帰宅する私がいました。

                                続く

  

  

感想メールです。

 「出産体験記Tを読み終わったトコです。まず感想を一言「お疲れ様でした」
 上田さんの苦労は、私には計り知れないですが、大変だったコトだと思います。
 読んでて思ったんですが、早く結婚したいなーって。コレって変ですか?
 何も分かってないガキが言うコトかもしれませんが、素直にそう思いました。
 辛いコトもあるでしょうが、それ以上に素晴らしいコトがあるっておもいました。
 これからも頑張って子育て
&仕事に励んで下さい。瑞穂ちゃんと大倭くん、
 良い名前ですね。なんか変なメールになってしまいましたが、それでは。」

HPからでした。
結婚したい・・・ですかぁ・・・。
でもうちの旦那も18歳の頃みんなに「早く結婚したい!で、成人式に
子供抱いて出たい」とほざいてましたよ(笑)。
こいつ、なんてやつだ、と思ってましたが、6年後に自分の旦那になるとは
世の中わかりませんねぇ・・・(大笑)
では続きです。


第13話

12月半ば。
瑞穂の保育園で「生活発表会」という催しが行われました。
踊り、歌の大好きな瑞穂は、先生のいうことを聞いて
ガンガン踊ってくれるらしく、しっかりセンターに位置し
まぁ、大また開きでかっこよく(?)踊りを披露してくれました。
可愛い衣装は、全部先生の手縫いだとか。
改めて、保育園の先生にならなくてよかったと実感(笑)。
ピアノも歌もお絵かきも工作もできるけど、裁縫は駄目。
超苦手なんだもの。(体験記T参照)

小学校の時、幼稚園の先生になりたいです。子供が好きだから。
などと、文集載せてましたが、とんでもないことですね。
ま、幼稚園では、お母さんが作るらしいですけど。

写真添付します。
凝ってるよねぇ・・・?




12月23日。
検診です。
検診後、先生に言われた。

 「次回は1ヶ月後ね。」
 「は?」

と私。
卵巣は・・・・といいかけてやめた。
来月何も言われなかったら聞こう、と思い直したから。
だって、まだまだ怪しいとかって言われたら哀しいし。
14週と6日。
体重は増加傾向(涙)。

クリスマスケーキを買って、瑞穂の写真をとりました。
髪の毛を結うのが大嫌いだった瑞穂。
お遊戯会で、みんなが結っているので仕方なく
結ったおかげで、クリスマスケーキと一緒に写真とろう?って
いったら、髪の毛も結うの、という。
で、結いました。
だんだん女の子らしくなってきた今日この頃です。

その夜のこと。
口の中に(正確には舌に)口内炎ができてしまいました。
風邪気味で胃腸が弱っているところにケーキを食べたのが悪かったのかも。
日に日にひどくなり、あげく舌中ブツブツができて、
舌の輪郭がギザギザになるという、どうにもこうにも大変な状態で、
食事がまともにできないというありさまに陥いりました。
まったく、次から次へと・・・。
私ってやつは・・・。

聞けば、旦那も口内炎で同じ症状だという。
おんなじ風邪なのかなぁ・・・。
瑞穂と一緒に耳鼻科に行って「焼く」という処置を施してもらい
少し楽になりました。
あまり食事ができないせいか、
体重が1キロ減!!
ラッキー。

うれしさと、辛さで年末を迎えたのでした。

                                 続く

  

  

感想メールです。

 「第1子が「豊葦原瑞穂の国」第2子がその別名「倭(←この字だよね?)」。
 記紀神話からの命名とは、今風じゃないところがかえって新鮮。
 次は男の子なら「飛鳥」くん、女の子なら「明日香」ちゃんですかね。
 それとも思いきって海外進出で「アテナ」ちゃんとか「ノルン」ちゃんに
 してしまうのでしょうか・・・。楽しみだ(笑)」

楽しみにするなーーーーーーーーーー!!(笑)。
3人目はないんだってば。
あくまで予定ではね。
年も年だし。
宝くじ3億円とかがあたったら考えますわ、真剣に(笑)。
では続きです。


第14話

年末。
この家に着てからの年末年始にはあまり「いい思い出」がない。
最初のお正月元旦早々手がドラえもんだったりしたしね。
そして、忘れもしない去年の年末31日。
瑞穂が朝食後、耳に指をつっこみ言った。

 「ママ・・・。」

耳から出てきた指には、納豆のいとのように
緑色の液体!!

 「何!!?」

耳だれであります。
いわゆる鼻から出てくれば鼻水と呼ばれる「
」。
瑞穂は耳に逆流しちゃうんだよねぇ・・・。
もちろん病院はやってません。
手当たり次第電話。
小児科ならあっても耳鼻科は・・・と思いきや
S総合病院の耳鼻科の先生が、本日の休日医療担当だとわかり
すっとんでいく。

 「あぁ、
両耳はれてますね・・・。」
 「・・・そうですか・・・(泣)」
 「点耳薬だしておきますから。」
 「はい。」

おお暴れの瑞穂にお義母さんと二人がかりで点耳薬を
入れるという作業・・・。
寝てるときにやっても冷たい物が耳に入ってくるもんだから
おお泣きだし・・・。
という哀しい出来事があったんです。

今年こそは・・・とおもいきや年末、12月30日火曜日はれ。

 「ママ、お耳痛い・・・。」
 「何??!」

今回は耳だれは目で確認できない。
が、しかし、痛いとうからには、また耳鼻科を探さなければいけない。
探しまくってS耳鼻科という個人病院が、午前中だったらやってるという。
またまたすっとんでいく。

 「あぁ、
耳はれてますね。」
 「・・・そうですか・・・(泣)」
 「点耳薬、やったことありますか?」
 「あります。」
 「だしときますね。」
 「はい。」

でもまぁ、耳だれしてないだけいいか・・・って思いなおしたりして。
かくしてまたまた耳鼻科通いの年末だったのでした。
トホホ・・・。

                                続く

  

  

感想メールです。

 「昨日の午後、みっちゃんの出産体験記Iを一気に読んでしまいました。
 日本ではすぐにエコ検査で赤ちゃんを確認できるのね。うらやましい。
 私なんて産婦人科医に
 
  「妊娠したようなんですけど。」

 と言ったら、

 「じゃぁ、すぐ家に帰って、妊娠検査薬で陽性かどうか調べて下さい。」

 なんて言われたよ(もうそれはやったっつうの!)。
 まぁ、日本のテレビ・ドラマのように、色々調べてから

  「おめでとうございます!おめでたです!」

 なぁんて言ってもらえるなんて期待してなかったからいいんだけどね。
 お話の続き、楽しみにしてます。
 みっちゃんも苦労したのねー。。。
 母は強し!でこれからもがんばってね。」

イタリアからでした。
国際色豊か(?)になってきましたねー。(ってこともないか)。

では続きです。


第15話

お正月。
いつものように氏神様にお参りにいく。
帰ってきてからだったか?お義父さんがいきなり

 「みんなで写真をとろう。」

と言い出した。
妹二人はめんどくさがったが、珍しいことだったので
なんだかんだいいながら、玄関先でみんなで写真をとった。
実はお義父さん、最近身体の調子が今ひとつだった。
リハビリもかねて入院、という話が持ち上がるのは
もう少し先なのだが、すでに自分ではそのつもりだったようだ。
後日、入院の時はその写真を大事に持っていったのだから
多分まちがいないだろう。
ましてや、出て行くってやる!あぁ出て行け!
と、お義母さんと旦那のいい争いも激化していたから
本当にいつ別居になるかわからない状態だったのだ。
そんな写真をとっておきたい、という気持ちもわからないでもない。

お正月明けも相変わらず通院の瑞穂。
口内炎の方がやっと落ち着きました。
瑞穂も快方にむかっているのでうるさいし、よく食べます。

パパは本気で家を出ることを考えているようです。
そうだよね、ぐちゃぐちゃだもんね。
新都市開発というところの分譲住宅を見にいき
見積りもだしてもらっています。

そんなストレスが重なってか、口内炎が落ち着いたと思ったら
風邪からか?咳が出始め、これまた辛い。
あぁ、もう・・・。

1月19日月曜日。
瑞穂ははじめて一人で、耳鼻科にて診察を受けました。
抱えて、押さえつけなくてもできたんです。
驚き!!
でもこれからお腹が大きくなることを考えると、とっても
うれしい出来事です。
大きいお腹で押さえつけるのは大変だもんね。
瑞穂が少し成長した日でした。

                         続く

 

 

第16話

口内炎が終わったと思ったら咳が出始めてはや3日。
そして3日目の1月22日木曜日。
咳をコンコンゲホゲホと、なんとかお腹に力が入らないように、
と気にしていたら・・・。
会社にて、朝は出ていた「声」が、だんだんかすれ
午後になると「全く」出なくなってしまいました。
さすがに副部長に病院行け!といわれ
びびって早退して耳鼻科へ。
ついでに瑞穂も受診。
そして、私の受診で先生は言いました。

 「声、もう出さないでね。
ポリープ寸前です。」
 「・・・・。」

そ・そんな〜。
このおしゃべりの口を閉じろって???

先生いわく、お腹に負担かけないように、喉で咳を止めてたのかなぁ・・・
だそうで。
なかなか
変わった症状とのこと。

そういえば、瑞穂の時も7ヶ月でひどい咳に悩まされ、
漢方薬を処方してもらったなぁ・・・。
なんて思い出したりして。
今回は6ヶ月にして咳。
さらに前回とは違って、声が出なくなってしまった。

あぁ。。。。
私って。

かくして
「喉」の絶対安静を言い渡された私でした。
困ったもんであります。

                           続く

 

 

第17話

平成10年1月29日木曜日。
診察です。
 「何か変わったことはありましたか?」

と聞かれたので、即座に答えました。

 「咳が出て、声が出なくなりました。」

先生はカルテを見ながら言った。

 「前の時も咳でたんだねぇ・・・。」
 「はい。」
 「体質かな?」
 (体質?)
 「は?」
 「いや、ホルモンの関係で、妊娠してるときに風邪引くと咳が出る
 っていう感じで。」
 「そんなのあるんですか?」
 「いや、あるかもしれませんって話。」
 「は?」
 「あるかもしれないじゃないですか。ありそう、うん。」
 「はぁ・・・。」


・・・・。
怪しい先生だ。
こっちから卵巣のことは聞かないでおこう。
次回はまたまた1ヶ月後に、とのこと。
ここまで来ると、どうやら卵巣は腫れていないんだろう。
良かった良かった。
声もなんとか出るようになってきたし、まずは良し。
よしといえば、1月26日月曜日から瑞穂は
粉薬を水で溶かさず、直接口に入れ、コップで水を飲むという
飲み方ができるようになった。
どんどん楽チンになっていく。

問題は別居問題。
頭金200万くらい用意したいらしいが、これから出産だってのに
そんな余裕ないってば。
頭金なしで買う!と旦那はいってるし。
はぁ・・・。
困ったもんだ。
いっとくけど、お腹大きくて引越しはもう
二度と嫌だぞ。

もう、どうにかして・・・。
ぐちゃぐちゃの上田家だったのでした。
                             続く

  

  

感想メールです。

 「こんにちは〜。お久し振りにメールを致します。
  妊娠中だというのに、いろいろと問題を抱えて
 大変だったみたいですね。
 ただでさえ、ちょっとしたことでもナーバスになってしまう状態なのに
 気が滅入ってしまいますよねぇ。
 怒りっぽくなったり、涙もろくなったり、沈んだり....
 つわりがひどかったので、余計にナーバスになってたかも。
 でも、みっちゃんは日記をつけたりするなんて
 心に余裕があったのですね。
 私は、育児記録をつけるだけで精一杯でした。
 もう、12年も前の話ですけどね。
 では、家事に育児に執筆活動、それとお仕事、
 がんばってくださいね。」


は〜い。
お互いお仕事頑張りましょうね。


第18話

頭金なしで、さらに住宅金融公庫からはお金借りられない。
困ったもんです。
公庫から借りられない理由はは、今住んでる家で借りてるから。
この家のローンはどうするの?と聞けば
出て行くんだから払わない、という。
名義人なのに?と聞くと
変更すればいいだろ、という。

ふうん・・・。
そんな簡単なものなのかなぁ・・・。

 「出ていったって全然かまわないよ。さびしくもないし。」

とお義母さん。
あぁ、もう。

瑞穂とお風呂に入りながら赤ちゃんの話題をしたのもこの頃。
しっかり会話になってきたし、聞き時は今か?とチャンスを
伺っていました。子供が生まれたら絶対に「
聞いてみたかったこと
が私にはありました。

 「ママお腹大きくなってきたね。」
 「うん、赤ちゃんがいるからね。瑞穂は弟と妹どっちがいいの?」
 「うーんとね、いもおと。」
 「弟はいやなの?」
 「・・・。ママ赤ちゃん食べられるの?」
 「は?」
 「食べたいなぁ・・・。」
 「駄目だよ、赤ちゃんは食べられないんだよ。」
 「弟は食べられないから嫌だ。」
 「妹も食べられないよ(笑)」

このときは笑っちゃったんだけど、多分お芋のことだったんだよね。
2歳児は芋といもうとがよくわかってなかったみたい。
妹食うんじゃねぇよ、って、ねぇ・・・。

で、メインの話に突入。

 「瑞穂もママのお腹にいたんだよ、知ってる?」
 「
うん、知ってる。」
 「ほんと?知ってるの?何してた?」
 「うーんとね、こうやってた。」

と、
両手をグーにして顎の下に持っていった
ほんとかよ、ほんとに覚えてるの??
あまりにあっけなくすんなり言われたので
拍子抜けしてしまいました。

 「あと、時々こうしてた。」

と、手足をグーっと伸ばした。

 「ママの声聞こえてた?」
 「うん、おばあちゃんの声も聞こえてたよ。」
 「へぇ・・・・。」

ちょっとビックリ。
こんなにしっかり言うとは思わなかったから。
ここまできたら、もう一つ、聞くしかない。

 「ママのお腹から出てくる時のことは覚えてる?」
 「うん、覚えてるよ。」
 「!・・・で、どうやって出てきたの?」
 「うーんとね・・・。こうやって・・・。」

瑞穂は両手を頭にのせると首を振り・・・
思い出しはじめた・・・・そのとたん
しかめっつらになりいきなり泣き出した。

それもうわ〜んって感じ。
???

 「何?どうしたの?」
 「いやいや。」

泣き出して、もう終わり。
よっぽど生まれてくる時のことを思い出したくなかったようだ。
翌々日、ほとぼりが冷めた頃にもう一度聞いたんだけど

 「いや、終わり!。」

と、生まれてくる時の話はしてくれなかった。

 「嫌だったの?」
 「怖かったの。」
 「ふーん、そっか。じゃいいよ。」
 「でもお腹の中にいたときは怖くなかったよ。」
 「そう?」
 「うん。」
 「楽しかった?」
 「時々楽しくなかった。」
 「・・・そう。」
 「うん。」

・・・・。
「時々」楽しくなかった時ってのは・・・。
考えると改めて胎教ってあると思う。
出産体験記Tをお読みの方、ご理解いただけますよね。

しかし、子供の記憶力ってすごい。
ちなみに今5歳。
覚えてる?と聞けば、そんなの忘れちゃったよ、との返事でした。

                                 続く

  

  

感想メールです。
ま、話題が話題だけに、感想きましたねぇ・・・。

 「こんにちは。
 子どもって、お腹の中の記憶あるんですねえ。
 びっくりです。
 みんな覚えているものなのでしょうか?
 瑞穂ちゃんは特別?
 その辺の子どもを捕まえて聞いてまわりたいけれど、
 全然知らない人に突然聞かれても話してくれないでしょうしねえ。
(^_^;)
 気になります。
 胎教って、重要なんですね。」

ははは。
何かのTVで見たんですけど、普通赤ちゃんって
産道を通る時に、苦しいじゃないですか?
それを忘れるために脳内で麻薬みたいなホルモンが
出されることがわかったんですって。
でもそのホルモンは、出産時が大変であればあるほど
出ない?(効かない)らしいんです。
だから胎内の記憶がある子ってのは
難産だった子の方が多いんだとか。
食事の片付けをしながらの聞きかじりなんで
ちゃんと見てないんですけどね。
誰かちゃんと見てた方、詳しく教えて下さい。

 「お久しぶりですぅ〜。
 いいペースで出産体験記2出来てますね。
 そして相変わらず
()いろいろな事件てんこ盛り。。。。。
 やっぱ結婚するとこのくらい事件ってあるんですかねぇ。
  あ、そうそう!!今回(18話)に出てきた
  「考えると改めて胎教ってあると思う。
 出産体験記Tをお読みの方、ご理解いただけますよね」
 ってところなんですけど、出産体験記のどの辺でしたっけ〜?
 どうも私物忘れが激しいので、読み返そうと思ったんですけど、
 どこだか覚えてない。
 そしてあの長〜い中から探すのも・・・・・。う〜ん。
 どんなんだったか教えてください。
m(_ _)m

っていうか・・・。
記憶に残りそうな時期は、楽しいい妊婦生活を
送ってなかったっていう意味なので、第何話です、とは
いえません。ごめんなさい。
ちょっと書き方が悪かったかなぁ・・・。
ま、いっか。

 「ひさびさに、こっちの感想でも書きます。
  子供って、おなかの中に居る時にすでに、意識があるんだ・・・。
 恐ろしいことです。
 でも、みんなも、私も、もしかして子供の時は
 覚えていたのかもしれない・・・。
 知的好奇心に駆られる。
 どっかの学者かなんかで、子供集めて調査しないかなぁ。
 おなかの中はどうだとか。どうやって出てきたとか・・・。
 うううん、これはもう不思議ネタじゃないの。」

不思議にのせてもいいなぁ・・・って思ってました。
でもみんなが持ってる記憶だったら
「不思議」ではないなぁ・・・って思って、
こっちにのせました。
だって、一応みんな胎内は経験してるじゃない?
まだ人口子宮なんてので、生まれた人はいないでしょ?

小さいうちに「霊」が見えるってのは、別よ。
だって、全員が見えるって保証ないからさ。
だからあの話は不思議にのせました。
不思議読んでない人、いないよね?
意味わかるよね??

わからない人は、読んでください。
小さい子って、ちょっと普通見えないものが
見えてるみたい、って話が載ってます。
よろしく!

今週は(去年からだけど)めちゃ仕事が忙しく、
普段は土曜日にこれ打ってるんだけど、
出勤したりしててちゃんと打てませんでした。
本編は今週はお休みさせていただきます。
ごめんなさ〜い。

毎日昼休みにだだだ〜っと打ってた方が
誤字脱字多くても、気合入ってたんで
ちゃんとやってたんだよね。
自宅でパソコンに向かうってのは、どうもいけない。
よし!やるぞ!と気合入れないとやらないし・・・。
疲れてるから、あとで〜ってなっちゃうんだよねー。

台本も会社の昼休みに書いたほうが
しっかり書けたりして・・・なんて思うくらい。
あぁ、去年は毎日打ってたなぁ・・・。
えらかった私。

あ!ぐーたらになってるわけじゃなく
家だと、何かとやることが多いって事だよ。
子供の寝てる時間がパソコンに向かう時間だからさ。
その時間に持って帰ってきた図面とかと
向かい合ってると、やっぱ時間とれなくてさぁ・・・。

と言い訳をずらずらうちました。
来週は続きしっかりうちます。頑張ります。
3連休だしね。

風邪がはやってるようです。
特にインフルエンザ。
手洗い・うがい・マスクで予防しましょうね。
そういや、花粉症、今年はまだ聞かないなぁ・・・。

ではでは、また次回。


第19話

家の中がぐちゃぐちゃの状態で2月をむかえる。
毎週、土日は家を見てまわりました。
喜んだのは瑞穂。
今は寒いし、基本的にあまり外出しなかったのがいきなり、
近所とはいえ、毎週出かけている。
時にはお茶やジュースももらえたりするものだから余計だ。
↑もちろん住宅販売センターで。

当時、定期借地権が注目を浴びてきていた。
当然、お金のない私達は「それ」目当てだった。
それでも3000万円以下の物件は少なく
気に入った物件も3140万という高値だった。

・・・。
どこにそんな金が・・・。
と思いながらも、ぐちゃぐちゃの家の中にいるよりは、
ローン地獄で自分のために必死に働いたほうがいいかなぁ・・・
とも思う。

現在、時短してる。
フルタイムで働けば、そこそこの給料はでる。
ただし、このお腹のチビちゃんのために
1年間の育児休暇は取れそうもないけど。
↑そんなに休んでいたら自己破産する羽目に
陥るという状況なのでした。

首も据わっていない子供を預けてまで
ローン地獄と戦うか、それともこのままの家で戦うか。
・・・。
もっと他に道はないのかなぁ・・・
と思う私だったのでした。

                     続く

感想メールです。

 「こんにちは。
 若い頃は良かったなぁ・・・って
 ばあさんみたいな事を思ったりするわ。
 母親って心配がたえなくって結構辛いです。
 逃げ出したくなる時もあったりするけど後になって考えると
 あんな事どーって事じゃないじゃん!って思ったりもするのよね〜
 色んな人が居るので親子共にもまれるな〜って言うのが実感です。」

そうですよね。
でもまぁ、もまれるのを「楽しみ」にするってのはどうです?
人生楽ありゃ苦もあるさ〜ってな感じで。
実際、楽の時より苦のほうが断然多いけど。
でもそれでも子育てやっていられるのは子供がくれる
無償の愛ってとこでしょうか?
最近多い、幼児虐待なんかでも、子供は親をかばうんだそうで。
哀しいですね。さて、もう一通。

 「感想です。
 最近私の甥っ子裕大君は自分で「何でも知ってる裕大君!」
 と言いながら、色々なことを教えてくれます。
 そして、おなかの中にいた時のことも全部知っていると言ってます。
 ホントなのかは謎だけど、以前に私も聞きました。
 おなかの中にいた時のこと。
 そしたら、やっぱり手をぎゅーって握って体を丸めてたよ。
 そして出てくるときは苦しかったって言ってた。
 ホントかしら?
 子供って、不思議な存在だよね。
 自分にもそんな時代があったんだよなぁ・・・と思うこの頃です。」

自分の一番古い記憶、って何歳?
私は多分2歳頃の記憶です。
ま、ひとそれぞれですが、さすがに胎内の記憶はありません。
この年で覚えててもこわいかな??(笑)

さて、今回はちょっと本題をお休みして、最近のお話を
のせたいと思います。
番外編って感じかな?

立春を迎え、今日(
2/19)に至っては
関東地方は4月上旬の暖かさだったとか。
春になっていきますね。旦那は花粉症のため
マスクを準備しはじめました。
そんな中、瑞穂は食欲旺盛です。
もともと食欲あるのに、さらに倍!って感じで
食べまくってます。
そして、当然のように口内炎ができました。

 「ママ、ここ、歯のうらっかわになんかできてる。」
 「また〜?」(食べすぎが続くとすぐできるから「また」なのよん)
 「痛いよ〜。」
 「食べすぎなんだよ。食べ過ぎ!」(人のこと言えないけど
 「みてよ〜、ほら〜。みてったらみて〜!!!」(かなりしつこく大声)
 「もう・・・。じゃねっころがって。」

この会話は寝る直前の布団の上での物です。
枕を首の下において、電気の下で口の中をのぞきました。

 「あらら、前歯の裏のすぐ上に大きな水ぶくれがあるよ。」
 「痛いんだよ〜。」
 「これは痛そうだねぇ・・・。」

その会話を横で見ていた弟・2歳8ヶ月の大倭(やまと)。

 「やまともみる〜。」

とやってきた。

 「うん、みてよ、ここだよ。見える?」
 「うん、見えるよ。大丈夫。」
 「痛そうでしょ?」

お姉ちゃんの口の中をじ〜っと見つめてしばらく沈黙。

 「ほんとだ〜、見えた、歯が生えてきてる〜。」
 「・・・・。」

そのままスキップしながらお姉ちゃんの側を離れる大倭。

 「違うでしょ、何か出来てるのをみるんでしょ!!!」

私は笑い転げ、お姉ちゃんは口内炎を見せたくて
大倭を追いかける。追いかけられるので大倭は逃げる。

 「もうみたよ〜。」
 「違うの、みてないの!!」
 「みた〜。」

・・・。
この姉弟・・・って一体・・・。

ちなみに歯が生えてきてるってのは、6歳臼歯のこと。
大倭も奥歯が生えてきているので、おんなじ〜と
歯磨きタイムによく私が言ってたのでした。
しかし。。。

笑えましたわ。

今日は今日で、明日
2/20がおじいちゃんの誕生日なので
20日はお寿司とろうね、とおばあちゃんが朝言ってました。
やった〜と子供達。
そして、保育園から帰宅後、一通りおやつを食べて大倭は一言。

 「おかしいねぇ・・・お寿司こないねぇ・・・。」


おばあちゃんは、笑い出し一生懸命明日だよ、と
説明していた。
私も台所で、夕食の支度をしながら笑ってしまいました。
記憶力のよさは遺伝かもしれません。

ちなみに大倭の胎内の記憶。

やっぱり、2歳3ヶ月くらいで聞きました。
大倭の方が、早く聞きました。
理解力がありそうだったので。
で、今度はお布団の中で電気を消して寝る直前に聞きました。

 「大倭は、ママのお腹にいたんだよ、知ってる?」
 「知らない。」
 「覚えてないの?」
 「覚えてないよ。」
 「そうかぁ・・・お姉ちゃんは覚えてたんだけどなぁ・・・。」
 「・・・やまとは、忘れちゃったの。」
 「そっかぁ・・・。」
 「何?やまと覚えてないの?」
 「瑞穂も忘れちゃったんでしょ?」
 「うん。そうだけど、昔は覚えてたよ。」(昔っていうな、昔って
(-_-メ)
 「ふうん。やまとは覚えてないよ。」
 「そうか、じゃいいよ。」
 「でもー。」
 「なに?」
 「こうやってー・・・。」

と、いきなり手足をググーっと伸ばしはじめた。

 「のびのびしてたりする時お姉ちゃんの声は聞こえたよ。」
 「何!?」
 「あとーママの声も聞こえた。」




聞こえてた・・・って・・・しっかり記憶あるじゃん!!!

まったく・・・。

子供って、侮れない。
ね?

                              20話に続く

  

  

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
おぉっと。
やっと20話ですね。Tの時はあっという間の20話だったのに。
ま、毎日打ってるのと、週一ではこの差は当然ですね。そろそろ
スパートかけようかとも思うのですが、ちょっと家がまたごたごた
してまして・・・そう、今の出産体験記Uとまさに同じ状況であります。
違うことは、私のお腹に赤ちゃんがいないということですね。
結果がでたらお知らせします。
さてさて、ちょっとここのところサボり気味の体験記Uでしたが
頑張って行きますね。
では20話です。
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第20話

突然だが、お義父さんの入院が決まった。
病院の紹介がないと入れないという、リハビリセンターもかねた病院である。
この冬の真っ只中、温泉付きの病院だから、空いても春5月頃では・・・?
といわれていたのに、いきなり空いたというのだ。
とんとん拍子に手続きが済み、3月3日に入院ということになった。


家の方は、2月最終週までに手付金を払わないといけないという。
払った後解約というと、手付金は一部とられてしまうらしい。
もんもんと、夫婦そろって寝られない日が続く。
共働き夫婦は夜しか話し合いが出来ない。
見積もられた金額と、にらめっこ。

そんな中での、いきなりの「お義父さん入院」だった。

2月26日。
定期検診に行く。
体重前回より1キロUP。
困ったもんだ。
そして更に追い討ちをかけられる。

 「逆子になってるなぁ・・・。」
 「え?!逆子??」
 「そう、逆子。」
 「体操とかした方がいいんですか??」
 「 いやぁ、これぐらいの時ってぐるぐる回ってるんです。
 今戻しても無駄無駄。」
 「このままでも平気なんですか?」
 「いざとなったらなおせますから。」
 「なおせるんですか・・・。」

どうやってなおすんだろう・・・?
とか思いながらも、ま、そんなにショックでないのは
二人目だからなんだろうなぁ・・・。
でも一人目の時逆子って言われたことなかったけど。
血圧等は平常。
ま、寝不足続きにしては淡白もでてなくてほっとした。

3月2日。
保育園から帰ってきた瑞穂にお義父さんは言った。

 「ケーキがあるぞ。」
 「ケーキ??」

それはひな祭りのケーキでした。

 「おじいちゃんが買ってきくれたの?」
 「そうだよ、瑞穂にな。」
 「わ〜い。食べていいの??」
 「あぁ、いいよ。」

よろこんでローソクを立てて火をともす。
そんな姿を見ながらお義父さんは涙していた。

明日になって、入院して、そして退院の暁には
瑞穂はこの家にいないかもしれないのだ。
当の瑞穂はなんのことかわからず(当然といえば当然)

 「おじいちゃん、なんで泣いてるの??」

なんて突っ込みを入れていた。

そんな状況を目の当たりにして無言になってしまう私がいた。

                            続く

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